妊娠と出産という大仕事を終えたあと、ママの産後の身体はどのように回復していくのでしょうか。
また、退院後、どんなことに気をつけて日常生活を送ればいいのでしょうか。
私は長女と次女を同じように自然分娩で出産しましたが、長女の産後と次女の産後では、私の身体の回復は全く違っていました。
今回は、産褥期の過ごし方や悪露について調べてみたので、お知らせしますね♪
今、妊娠している人も、これから妊娠するかもしれない人にも役立ってもらえれば嬉しいです。
産褥期はいつまで続く?
産褥期とは分娩終了後、妊娠や分娩で変化したママの身体が、妊娠前の状態に戻るまでの期間のことを言います。
一般的にこの産褥期は6~8週間が必要とされています。
この時期は心身共に疲労が残っていて、大変不安定な時期です。
「産褥期」の「褥」という漢字には「寝たりすわったりするときの敷物、布団」という意味があります。
その文字どおり、たとえ元気だったとしても、より充分な睡眠、栄養をとり、なるべく布団やソファーなどで横になるなどして、産後の回復に努めましょう。
産褥期の過ごし方
産褥期のママは育児と家事で無理をするとその後の回復を悪くします。
毎日を無理なく過ごすため、ここでは産褥期の過ごし方について私の経験を踏まえて、お伝えしていきます。
疲れたらいつでもすぐ横になりましょう
産褥期の産後4週目はまではすぐに横になれるよう、布団など敷いたままにしておくといいですよ。
ただ一日中寝たきりではかえって母体の回復を遅らせることにもなります。
どうしてかと言いますと、子宮内から対外へ悪露をスムーズに排出するためには、身体を動かすことが重要だからです。
無理のない範囲であれば、赤ちゃんのお世話や歩くなどの日常の動作を制限する必要はありません。
睡眠は1日8時間以上はとりましょう
産褥期は授乳などの赤ちゃんのお世話で、こまぎれ睡眠しか取れない場合がほとんどですが、できるだけ休養をとりましょう。
夜中に授乳する間は毎日2時間位の昼寝も必要です。
赤ちゃんのお世話のみに専念して、できるだけ赤ちゃんが寝たら一緒に寝るようにしましょう。
身体を少しづつ慣らしましょう
産褥期は週で区切って、少しずつ日常生活に戻ることをおすすめします。
- 産後1周目と2周目:赤ちゃんのお世話と自分のことだけ
- 産後3周目:簡単な食事の準備と片付け
- 産後4周目:は洗濯・掃除は2~3日に1度ならOK
- 産後5周目:は日常の家事をこなしても大丈夫(ただし無理はしない)
ずっと横になって休んでばかりでは、子宮の戻りも悪くなることもありますので、少しづつ身体を慣らしていきましょう。
重いものを持ち上げるのはやめましょう
産後、特に産褥期の骨盤が緩んだ状態で重いものを持つと、いつも以上に身体にダメージを与え、さらに更年期になったときに骨盤臓器脱を起こす可能性もあります。
重たいものを持ったり、下腹部に力の加わることや根をつめる仕事は控えましょう。
産後の外出は産後5週目から可能となります。まずは近所へ買い物に行く程度にしましょう。
その後、産後6週目でデパートなどへの買い物も可能となります。
自転車、車の運転は産後7週目から再開しましょう。
産後8週目からは遠方への遠出も可能となります。
無理のない程度に身体を動かしましょう
子宮の回復や母乳の出をよくするためには、育児などの日常生活で身体を動かすことが必要です。
産褥エクササイズなどもおすすめです。
運動量の多いエクササイズは産後1か月健診で許可がおりてからにしましょう。
また、入浴に関しては医師の許可を得てからにしましょう。
入院中はシャワーのみとなり、浴槽への入浴は産後5週目の1か月健診で許可がおりれば可能となります。
洗髪は入院中より医師の許可にて可能となります。
バランスの良い食生活を心がけましょう
産褥期は妊娠で身体についたお肉が気になるかもしれませんが、身体を回復させるためには栄養のあるものをバランス良く摂取することが大切です。
授乳する場合は赤ちゃんにとっても、栄養バランスの良い食事が必要となります。
特に鉄分やビタミン、タンパク質などが不足しがちな時期なので、これらを中心にバランスの良い食生活を心がけましょう。
また、油分や糖分の取りすぎは母乳のつまりの原因になると言われていますので、産褥期は控えたほうがよさそうです。
私が長女を出産したときは、身体から力が完全に抜け、食事をとる気力もありませんでした。
でも退院後、保健センターから産後ケアのために来てくれた保健師さんに、食事の大切さを教えられました。
ママの健康のため、そして赤ちゃんの健康のためにも、食生活には気をつけて過ごせるといいですね♪
産褥期における身体の変化
産褥期にママの身体に起こる変化について紹介しますね☆
子宮が回復する子宮復古
産後約1ヶ月をかけて、妊娠・出産によって変化した子宮が回復することを「子宮復古(しきゅうふっこ)といいます。
産後の子宮は胎盤などが剥がれて出血している部分を埋め込むように止血しながら収縮し、残った血液成分などは「悪露(おろ)」として排出します。
このときにおこる痛みを「後陣痛(あとばら)」といいます。
産後の子宮底はだいたい10日~14日頃でお腹の上から触れなくなります。
産後に起こる後陣痛(あとばら)
分娩後、子宮が元に戻るための収縮を不規則に起こすため、下腹痛を感じます。
これを後陣痛(あとばら)といい、経産婦は子宮が収縮するスピードが早いために、より痛みが強くなるようです。
人によって差はありますが、出産当日や翌日あたりに痛みは強く、3日ぐらい経つと次第に落ち着き、その後おおよそ2週間までにはほとんどが落ち着きます。
私は友人からこの痛みについて聞かされていたので、産後も、「そろそろくるのかな?」と恐れていましたが、驚くことに長女の産後も、そして次女の産後も全く痛みを感じることがありませんでした(^_^;)。
あまりに痛みがひどいときは医師に相談してみましょう。
悪露(おろ)の塊はいつまで続く?
悪露(おろ)とは産後のおりもののことで、子宮の内側の胎盤の付着面や膣の傷口などから出る血液や分泌物のことです。
出産直後から始まり、終わる時期は個人差があるのでさまざまですが、1か月~1か月半位つづきます。
悪露のあるうちは、退院後自宅に帰ってからもクリーンコットンで消毒し、外陰部の清潔を保ちましょう。
産婦人科の「お産セット」に入っている「産褥パッド」は人によっては、数が足りないこともあると思います。
私も退院後に足りなくなって、家族に買いに行ってもらっていました(^_^;)。
薬局やドラッグストアでも販売されていますので、出産前に準備しておくと安心ですよ♪
赤色悪露
産褥第1日、第2日に特にみられ、血液が多く含まれている赤色の悪露で大量にでます。
人によってはレバーのような塊が出ることもありますが、これは産後に排出しきれずに残ってしまっていた胎盤などと考えられますが、気になる場合は医師に相談することをおすすめします。
血液特有の血なまぐさい臭いを感じる人もいます。
赤色悪露は、産後2日~4日ごろまで続きます。
褐色悪露
産褥第4日~14日くらいまでみられ、大量だった悪露は次第に減っていきます。
悪露の色は褐色で、徐々に赤みも薄れていきます。
褐色悪露は、6~7日頃からは量もずっと少なくなります。
茶色悪露→黄色
産褥3~4週ごろは、子宮内膜が再生して出血もほとんどが落ち着きます。
悪露の色は茶褐色から黄色っぽい色へと変わり、さらに量も減っていきます。
白色悪露
産褥5~6週ごろには、悪露の色は黄色から白色へとさらに薄くなり、量もほとんどなくなります。
今回は出産後の産褥期の過ごし方についてお知らせしました(*^^*)。
産後はホルモンバランスの変化により、イライラや不眠などの不調が現れる場合もあるようです。
産褥期は無理をせず、色々なサポートも活用しながらゆっくり休むことに専念してすごしましょう♪