妊娠すると運動不足になり太ってきます。赤ちゃんのために栄養を摂らなければいけませんが、ついつい食べ過ぎてしまう傾向があります。
妊娠中に太り過ぎてしまった場合
多くの妊婦さんは太り過ぎてしまうことに対して心配があるかと思います。
詳しくは「妊娠中の理想の体重を計算する方法!BMIで出産時の理想体重をチェック!」をご覧ください。
太り過ぎてよくなることは1つもありません。妊婦さんだけではなく、赤ちゃんにも重大な影響を及ぼしてしまうこともあります。
脂肪がたくさんつく
「太り過ぎる=脂肪がつく」というのは当たり前ですが、妊婦さんの場合は出産のときに赤ちゃんが通る産道にまで脂肪がついてしまいます。
産道に脂肪がつくと産道が狭くなり、なかなか赤ちゃんが出てこれません。ママも大変ですが、赤ちゃんも「こんな狭い道通れないよ~」と辛い思いをしますので、ママにも赤ちゃんにとってもよくありません。
微弱陣痛になる可能性
陣痛が弱かったり(子宮の収縮力が弱かったり)、持続時間や間隔が短くなることを微弱陣痛といいます。
微弱陣痛が続くと妊婦さんが疲労し、分娩する体力がなくなってしまいますので、陣痛促進剤で陣痛を強くすることもあります。
妊娠高血圧症候群になる可能性
妊娠20週目以降にあらわれることがある妊婦特有の病気で、以前は妊娠中毒症とも呼ばれていました。
症状
高血圧(最高血圧140mmHg以上、最低血圧90mmHg以上)になり、頭痛や吐き気、動悸などが起こります。
尿にたんぱくになりますので、定期健診で尿検査をして大丈夫かどうか調べます。
影響
胎盤の機能が低下するため、赤ちゃんに十分な酸素や栄養が送れなくなり、赤ちゃんの成長が阻害されたり、赤ちゃんが仮死状態になってしまいます。
重症になると赤ちゃんが産まれる前に胎盤が子宮壁から剥がれてしまう「常位胎盤早期剥離」になり、大量出血を起こすためママも赤ちゃんも危険な状態になります。
産婦人科の先生が危険と判断したら、すぐに帝王切開になる可能性もあります。
これらの症状は「太り過ぎたから必ずなる」という訳ではありませんし、他の症状が出ることもあります。
標準の体重でもこれらの症状が出ることがありますので、何か異変を感じたら、産婦人科の先生と相談してください。
妊娠中にやせ過ぎてしまった場合
太り過ぎを気にし過ぎてしまったり、妊娠や出産のストレスや心配ごとでやせ過ぎてしまう妊婦さんもいます。
やせ過ぎもよくありませんので、やせ過ぎの妊婦さんは栄養のバランスを考えてしっかりと食事をしましょう。
発育不全
赤ちゃんはママの身体を通じてでしか栄養が得られません。
やせ過ぎているということは栄養が足りないということなので、赤ちゃんが上手に成長できなくなってしまいます。
低出生体重児
標準体重よりも少ない体重(2,500g以下)で赤ちゃんが生まれてしまう可能性があります。
母体疲労
やせ過ぎの場合は妊婦さんの体力も少なくなりますので、日常生活においても分娩においても力が入らなくなってしまいます。