おなかの中の赤ちゃんの成長を助けるためにはすべての栄養素をバランスよく摂る必要がありますが、中でも積極的に摂りたい栄養素があります。

ビタミンAとは?

ビタミンAは脂溶性ビタミンで、目の機能調整、皮膚や粘膜を正常に保持するため、人間にとって必要な栄養素です。

ビタミンAは、緑黄色野菜など植物性の「カロチン」、レバーやウナギなど動物性の「レチノール」の2種類あります。

1日の推奨摂取量(妊婦中):2000IU(アイユー)

成人した男性の推奨摂取量:1800IU

成人した女性の推奨摂取量:2000IU

ビタミンAが含まれている食べ物

豚レバー(100g・30,000IU)、鶏卵(100g・460IU)、ウナギ蒲焼(100g・4,500UI)、バター(100g・1,600IU)など

過剰摂取

「カロチン」は体内で必要な分だけがビタミンAになりますので、基本的に過剰摂取はありませんが、「レチノール」は体内に蓄積するため、長期間摂り続けると過剰摂取になってしまうことがあります。

過剰摂取しても尿から排出される栄養素もありますが、基本的にはどの栄養素も過剰摂取はよくありません。

ビタミンAの過剰摂取が妊婦さんに与える影響

特に妊婦さんにとってはビタミンAの過剰摂取には気をつけなければいけません。

妊娠初期にビタミンAを過剰摂取(毎日10,000IU以上)すると、おなかの中の赤ちゃんに水頭症や口蓋裂等、胎児奇形が発生する可能性が高くなってしまいます。

ビタミンAは多くの食品に含まれていますが、少なすぎるのもよくありませんので、食事には気をつけましょう。

摂取量

厚生労働省では、「妊婦さんのビタミンAの摂取量の上限は5,000IU」とされていますので、意識しなければ毎日の食事だけでも摂り過ぎてしまう可能性があります。